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戦略とは、市場競争に勝つために医院の特色を明確にする(=際立たせる)方法論のことです。

別の言い方をすると、どんな患者さんをターゲットにして、どういった治療技術を、どのような方法で提供して、市場競争に勝つのかを決めた筋書きのことです。

そのためには、医院の強みの上に優位性を築くことに加えて、競争相手と差別化を図り独自性を磨くことで、市場競争に勝てるレベルの継続的優位性を確保することが必要です。

 弱者の戦略と強者の戦略
戦略には、競争条件の有利な立場にある医院だけがとれる「強者の戦略」と不利な立場にある組織がとるべき「弱者の戦略」があります。

この強者と弱者は医院の規模で決まるものではなく、市場でのシェアで決定されます。競争する市場ごとに判断し、ナンバーワンのみを強者といい、それ以外をすべて弱者とします。

地域一番と呼ばれる水準に達していない歯科医院にとって、大切なことは自院が市場において弱者であることを認識し、弱者の戦略で経営にあたることです。弱者の戦略を簡単に説明すると、市場の特定分野に絞り込んでアプローチすることで、その分野から高い支持を得るという方法です。

例えば、インプラント治療を中心に診療したいが、強い競争相手がいるので、即時加重をメインにするといった考え方です。インプラント治療という市場の中でも、1日で噛める状態にしたい、来院回数を極力減らしたいというニーズを持った患者層に絞り込むことで、その分野で高いシェアを目指すという発想です。こういった発想は成熟した市場では、有効な方法になります。

それに対して、地域一番と呼ばれている強者は、基本的に診療メニューのラインナップを強化して、幅広い患者ニーズに対応していきます。このように強者と弱者では戦略が根本的に異なります。ですから自らが弱者なのか強者なのかを見極めなくてはならないのです。


 戦略構築のプロセス
戦略構築のプロセスは、患者ニーズを選択し、競争相手との差別化をはかり、自院の資源を集中させることにより、強みを構築して、自院にとっての継続的優位性を確保することにあります。

戦略構築のステップは「選択・差別化・集中」です。まず、勝負する特定分野を選択します。その際の基準は、「勝ちやすきに勝つ」ということです。自院が得意とする分野、つまり競争相手に負けない競争力をもつ分野を選ぶということです。

次に競争相手と「差別化」するにはどうするかを考えます。自院よりも規模の大きな競争相手と同じ土俵で戦っても勝てません。したがって、上位の競争相手とは異なる分野で勝負する差別化が必要になるのです。

逆に、自院よりも規模の小さな下位の競争相手に対しては、同質化することでシェアを奪っていきます。下位の競争相手を狙うことは、現在の地位を確固たるものとするとともに、上位の競争相手との差を詰めるという効果をもたらします。

最後に、選択した特定分野に経営資源を「集中」させます。狙いを定めた分野に対して、人・物・金といった経営資源を集中的に投資することで、総合戦を避けて、部分戦に持ち込むことにより量的な優位性を創りだすことにあります。


 勝負する分野を選択する
1番目は、患者ニーズの選択です。つまり、「どんな患者層のどういった要望に応えるのか」を決めるのです。経営資源は有限であり、すべての患者ニーズに対応することは現実的でありません。したがって、自院の強みが訴求しやすい分野に絞り込むことが有効です。具体的には、患者層の選択、場面の選択、利益の選択という3段階のステップにより絞り込んでいきます。患者層とは、中心とする患者さんの年齢や性別、ライフステージはどの段階かということ。場面とは、治療技術が必要となる具体的な課題のこと。利益とは、患者が治療を受けることで得られる価値です。


 競争相手と差別化する
2番目は、競争相手との差別化です。つまり、「競争相手に対してどのような差別的優位性を構築するのか」を決めるのです。差別化の原点は、戦う土俵を変えること。ターゲットとする患者さんの頭の中に、競争相手とは異なる特別な価値を認識させるための方法と言えます。


 経営資源を集中する
3番目は、経営資源の集中です。つまり、「自院の経営資源をどう配分するのか」を決定するのです経営資源をどう配分するのか、どう優先順位をつけるのは重要な意味を持ちます。その理由は3点あります。第一に、自院の経営資源は有限であるということ。第二に、競争相手との相対的パワーの差が訴求力の差に繋がるということ。第三に、集中化に訴求力がなければインパクトが弱いということです。


 言語化することで戦略を明快にする
戦略を明快にする方法は言語化です。分かりやすく言うと、構築した戦略をターゲットとする患者層に分かりやすくに伝えるためのメッセージをつくることです。

たとえば、「口元の健康美を提案する女性のための歯科医院」「子供の歯の健康を守り育てる歯科医院」「マウスピース専門の矯正歯科医院」とするなどが考えられます。

この言語化に必要なことは、「審美歯科を得意とする歯科医院」「小児専門の歯科医院」などといった包括的なものではなく、テーマが絞られていて、一言でその医院の独自性が表現されていることです。



 
























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